放映年: 2018年1月~3月
制作会社: マッドハウス
監督: いしづかあつこ
脚本: 花田十輝
メインキャラクター
玉木マリ(水瀬いのり)
小淵沢報瀬(花澤香菜)
三宅日向(井口裕香)
白石結月(早見沙織)
藤堂吟(能登麻美子)
あらすじ
高校2年生のキマリこと玉木マリは、何かを始めたいと思いつつも一歩を踏み出せずにいた。
ある日、南極に行こうとしている同級生の小淵沢報瀬と出会い、その熱意に感化される。
キマリは報瀬と共に南極を目指すことを決意。高校中退の三宅日向と芸能人の白石結月も加わり、4人で南極行きの夢を追いかけることに。しかし、南極に行くのは簡単じゃない。
お金の問題、親の反対、体力作り、そして何より自分自身との戦い。
キマリたちは様々な困難に直面する。特に、キマリは幼い頃に失踪した母親が南極に行ったという過去を持っており、その思いが彼女を南極へと駆り立てる。
4人は「南極チャレンジ」というプロジェクトに参加し、訓練を重ねていく。そして遂に、南極観測船「しらせ」に乗船。長い船旅を経て、彼女たちは南極大陸に到着する。
そ
こで見た景色、感じた空気、そして自分自身との向き合い。南極での経験は、4人それぞれの人生に大きな影響を与えていく。
冒頭
物語は、キマリの独白から始まる。
「高校に入ったら何かしよう」と思っていたのに、気づけば2年生。
何も始められずにいた自分に落胆するキマリ。彼女の日常が、淡々とした色調で描かれる。ある日、駅で同じ制服の女の子が落とした封筒を拾う。
中身は100万円。翌日、学校で封筒の持ち主である報瀬を見つけ、お金を返す。
報瀬は南極に行くための資金だと打ち明け、キマリを誘う。最初は戸惑うキマリだが、報瀬の「ざまあみろ!」という言葉に心を動かされる。
それは、自分の人生を変えたいという強い思いの表れだった。
キマリは報瀬の熱意に感化され、南極行きを決意する。その後、キマリと報瀬が南極プロジェクトのメンバーを探すシーンへと続く。
高校を中退した三宅日向、人気子役の白石結月と出会い、4人での南極行きが現実味を帯びていく。冒頭から、キマリの心の変化と4人の絆の始まりが丁寧に描かれている。
みどころ
この作品の最大の魅力は、リアルな青春ドラマと壮大な冒険が絶妙にミックスされているところだ。
4人の女の子たちがそれぞれの理由で南極を目指す姿が、とにかく心に響く。
特に、何かを始めたいけど踏み出せないキマリの気持ちは、多くの人が共感できるはず。
キャラクターの掛け合いも秀逸で、4人それぞれの個性がしっかり立っている。
報瀬の「ざまあみろ!」、日向のクールさ、結月の明るさ、そしてキマリの優柔不断さが絶妙なバランスを生み出している。南極に向かう船旅のシーンは圧巻だ。
広大な海、氷山、オーロラなど、美しい自然描写が目を楽しませる。
同時に、船上での生活や訓練を通じて、少女たちの成長が丁寧に描かれている。また、この作品は単なる青春物語ではない。
「夢を追いかけること」の素晴らしさと同時に、その難しさや痛みも描いている。キマリの母親の失踪という過去や、結月の芸能活動との葛藤など、重いテーマも織り交ぜられている。
そして何より、南極という「宇宙よりも遠い場所」に向かう過程で、少女たちが自分自身と向き合い、成長していく姿が印象的だ。
最後に南極で見る景色は、彼女たちの旅の集大成として感動的だ。この作品は、視聴者に「自分も何か新しいことを始めたい」という勇気を与えてくれる。青春、友情、冒険、そして自己発見。様々な要素が詰まった、奥深い作品だといえるだろう。
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